2023年1月23日(旧暦1月2日)、中城村津覇のハチウクシー(初起こし)の獅子舞を見学しました。
ハチウクシーは、旧正月の行事の一つで、仕事始めや行事始めの儀式のこと。
海人の場合には、船起こしが行われます。
実際の仕事始めは、ハチウクシーの翌日からが多かったようです。

ワクヤーに誘い出される獅子舞@中城村津覇の獅子舞(初起こし)


中城村津覇のハチウクシーは、糸満家の獅子舞を保管するシーシヤー(獅子屋)での御願から始まります。
糸満家は、津覇の根屋(村の創始に関わる旧家)の一つと云われ、カミンチュ(神人)を出した家柄です。

糸満家での御願@中城村津覇の獅子舞(初起こし)

続いて、歌三線の奉納。
獅子頭を見る目が優しいですね。

糸満家での歌三線の奉納@中城村津覇の獅子舞(初起こし)

呉屋家に移動します。
呉屋家も津覇の根屋と云われていて、旗頭を保管しています。
カミンチュを出していたので、糸満家と同様に祭祀に関わる門中ですね。

道ジュネー@中城村津覇の獅子舞(初起こし)

道ジュネー@中城村津覇の獅子舞(初起こし)

津覇の獅子舞は、1600年頃に集落の厄払いと繁栄などを祈願する行事として始まったと云われています。
現在の獅子頭は、戦後3代目です。

呉屋家@中城村津覇の獅子舞(初起こし)

呉屋家でも、御願と歌三線が奉納されました。

呉屋家での歌三線の奉納@中城村津覇の獅子舞(初起こし)

2本の旗頭(招豊年、極歓楽)も加わって、トゥングヮー(殿小)を目指します。

道ジュネー@中城村津覇の獅子舞(初起こし)

道ジュネー@中城村津覇の獅子舞(初起こし)

トゥングヮーには、ヒヌカン(火の神)があります。
ここでも、御願をします。

トゥングヮー(殿小)での御願@中城村津覇の獅子舞(初起こし)

日が落ちて辺りが暗くなると、トゥングヮーが良い感じに。

トゥングヮー(殿小)@中城村津覇の獅子舞(初起こし)

トゥングヮー(殿小)@中城村津覇の獅子舞(初起こし)

トゥングヮーの横で、琉球舞踊の奉納が始まりました。

琉球舞踊の奉納@中城村津覇の獅子舞(初起こし)

琉球舞踊の奉納@中城村津覇の獅子舞(初起こし)

獅子舞は2部構成で、最初に雌の舞い、次に中の前後の演者が入れ替わって、雄の舞いが行われます。
1頭で、雄雌の両方を演じ分けています。
最初のワクヤーの舞いで使われる曲は、雌の舞いでは「赤木名節」、雄の舞いでは「松本節」です。

ワクヤーの舞い@中城村津覇の獅子舞(初起こし)

ワクヤーによって、獅子舞が誘い出されました。

ワクヤーに誘い出される獅子舞@中城村津覇の獅子舞(初起こし)

雌の舞いは、柔らかい所作が主で、一方雄の舞いは、力強くなっています。

雌の舞い@中城村津覇の獅子舞(初起こし)

シランカチ(虱掻チ)は、虱を掻く動作を表わしています。

シランカチ(虱掻チ)@中城村津覇の獅子舞(初起こし)

ミーシジ(見シジ)は、雄の舞いで演じられ、睨んで威嚇します。

ミーシジ(見シジ)@中城村津覇の獅子舞(初起こし)

獅子舞は、子供達にも大人気でした。

逃げる子供達@中城村津覇の獅子舞(初起こし)

マースダーカー(マース高)は、雄の舞いの見所で、肩車して威厳を示します。

マースダーカー(マース高)@中城村津覇の獅子舞(初起こし)

ワクヤーが再登場して、獅子舞と遊びます(ジャレテル)。

ジャレテル@中城村津覇の獅子舞(初起こし)

ジャレテル@中城村津覇の獅子舞(初起こし)

今回は、津覇伝統芸能保存会の人達に同行して、見学をさせて頂きました。
沖縄の旧正月を満喫出来て、感謝です。

中城村津覇の獅子舞@ハチウクシー(初起こし)、2023の地図
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