南風原町兼城の綱引きを見た後は、同じ町内の喜屋武にあるナカヌカー公園へ。
喜屋武の綱引きは、別名「喧嘩綱引き」と呼ばれて激しいことで有名です。
東西に分かれて戦いますが、実際に住んでいる家の位置よりも門中(共通の始祖をもつ父兄血縁の集まり)が優先されるのが、激しい理由の1つかも。
特に旧暦6月25日の「カシチーの綱引き」は、「チカラアラガー」と呼ばれる東西の真剣勝負で、昔は、よそ者が綱を引いていると引きずり出されたそうです。
一方、旧暦6月26日の「アミシの綱引き(御願綱)」は、「シュニンズナ(衆人綱)」なので外部の人でも参加できます。
※26日の衆人綱だったので、見学可能でした。

ナカヌカー公園前に到着すると、既に西の綱が用意されていました。
午後10時半頃に公園の照明が落とされると、東側から銅鑼の音が聞こえてきます。
松明を持った人達と共に、東の綱の登場。

南風原町喜屋武の綱引き

ナカヌカー公園の手前で東の綱が一旦下されると、東西の綱の間でヤッチャイと棒術。
ヤッチャイは、体のぶつけ合いです。
喜屋武の棒術は、ぶつかる棒の音が響いて、かなり本気です。

棒術@南風原町喜屋武の綱引き

棒術@南風原町喜屋武の綱引き

メインの綱引きの為に、東西の綱をカヌチ棒で結合して1本の綱にします。
今年も例年のように、喧嘩がアチコチで勃発して、なかなか繋がらない。
綱と関係ない所でも喧嘩が起こるのが不思議だけど、そういうものなんですよね。汗

南風原町喜屋武の綱引き

南風原町喜屋武の綱引き

お互いに「真っ直ぐに綱を入れろ!」と叫んでいるようです(ウチナー口なので多分)。
しかし、お互いの考えている真っ直ぐが違うのか、2本の綱がくっついたり離れたり。
途中で綱を置いた時には、今年は中止になるのかと心配しました。

南風原町喜屋武の綱引き

南風原町喜屋武の綱引き

南風原町喜屋武の綱引き

30分位揉めながらも、無事にカヌチ棒で東西の綱が結合。
すぐに綱引きが始まります。
綱を引く人が多過ぎて、綱の近くにいっても、人に隠れて綱を写真に入れるのが難しい。

南風原町喜屋武の綱引き

南風原町喜屋武の綱引き

南風原町喜屋武の綱引き

結果は、東の勝利。
東側の人達は、「綱引き歌」を歌いながら勝利の舞いを踊ります。

勝利の舞い@南風原町喜屋武の綱引き

綱引きが終了したのは午後11時過ぎ。
真夜中の綱引きで、沖縄のディープさを堪能できました。
夕方から南風原町の3つの字(津嘉山、兼城、喜屋武)の綱引きを連続して見学。
しかし、カシチー・アミシの綱引きは、南風原町だけでも10の字で行われます。
日程が重なっているので全部を見られないのが残念です。

南風原町喜屋武の綱曳き 2015の地図
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