2022年10月9日、うるま市安慶名闘牛場で全島獅子舞フェスティバルを見学。
コロナの影響で、3年ぶりの開催でした。
野外舞台での獅子舞は、ライトアップされた安慶名城跡をバックに、良い雰囲気で最高!
参加した6地域の獅子舞の動画も掲載したので、是非ご覧ください。


オープニングは、例年とは違って、現代版組踊の団体・肝高の阿麻和利との共演。
周りの常連さん達も驚いていましたが、華やかになったと好評でした。

獅子舞紹介with肝高の阿麻和利@第35回全島獅子舞フェスティバル

獅子舞紹介with肝高の阿麻和利@第35回全島獅子舞フェスティバル

最初の獅子舞は、うるま市上江洲。
上江洲獅子舞保存会による演舞です。
戦後に獅子舞が途絶えてしまいましたが、1993年に復活しました。
まず、棒術で場を清めます。

うるま市上江洲の棒術@第35回 全島獅子舞フェスティバル

ワクヤー(獅子舞を誘い出す役)の2匹の子猿が可愛いですね。

うるま市上江洲の獅子舞@第35回 全島獅子舞フェスティバル

うるま市上江洲の獅子舞@第35回 全島獅子舞フェスティバル


2番目は、南風原町宮平の獅子舞。
宮平獅子舞保存会による演舞です。
初代の獅子頭は、18世紀末から19世紀頃に首里王府から拝領されたと云われています。
沖縄戦で獅子頭が紛失しましたが、宮平出身のハワイ移民の協力により、1950年にハワイから獅子頭が寄贈されました。
※ハワイには南風原町から移民した子孫が多く、現在も南風原町人会があります。
現在の獅子頭は、1996年に製作された戦後2代目です。

南風原町宮平の獅子舞@第35回 全島獅子舞フェスティバル

南風原町宮平の獅子舞@第35回 全島獅子舞フェスティバル

南風原町宮平の獅子舞@第35回 全島獅子舞フェスティバル


3番目は、南城市当間の獅子舞。
当間伝統芸能保存会による演舞です。
当間の獅子舞は、1790年頃に始まったと云われています。
戦後に途絶えましたが、1957年に獅子頭が製作されて復活し、現在の獅子頭は1992年に製作された戦後2代目です。
旧盆と八月十五夜に獅子舞の道ジュネーをするそうなので、是非見学したいですね。

南城市当間の棒術@第35回 全島獅子舞フェスティバル

南城市当間の獅子舞@第35回 全島獅子舞フェスティバル

南城市当間の獅子舞@第35回 全島獅子舞フェスティバル


4番目は、うるま市天願の獅子舞。
天願獅子舞保存会による演舞です。
約200年前に首里で奉公した若者が、御冠船踊りの獅子舞を気に入って技を習得、故郷に持ち帰ったのが始まりと云われています。
※御冠船踊りは、琉球の新国王を承認する為に中国から来琉した冊封使を歓待する余興芸能のこと。
まず、舞踊(かぎやで風)と棒術のコラボで、座開きと厄払いが行われます。

うるま市天願の棒術・琉球舞踊@第35回 全島獅子舞フェスティバル

続いて、天願棒による露払い。

うるま市天願の棒術@第35回 全島獅子舞フェスティバル

ワクヤーの衣装が、良い感じです。

うるま市天願の獅子舞@第35回 全島獅子舞フェスティバル

うるま市天願の獅子舞@第35回 全島獅子舞フェスティバル


5番目は、金武町並里の獅子舞。
並里区伝統芸能保存会による演舞です。
並里の獅子舞は、戦後に一旦途絶えましたが、1947年に復活しました。
特徴は獣の動きに近い事だそうです。
舞台を降りて、会場の人達を噛んで暴れ廻り、一番盛り上がりました。笑

金武町並里の獅子舞@第35回 全島獅子舞フェスティバル

金武町並里の獅子舞@第35回 全島獅子舞フェスティバル

金武町並里の獅子舞@第35回 全島獅子舞フェスティバル

下の動画では、獅子舞が再び舞台に登る動き(15:53)が可愛いです。


ゲスト出演で、肝高の阿麻和利
忠臣の護佐丸に対して、阿麻和利は悪者にされることが多いですが、認識を改めないと。
古典的な組踊だけでなく、現代版組踊も面白そうですね。

肝高の阿麻和利@第35回全島獅子舞フェスティバル

肝高の阿麻和利@第35回全島獅子舞フェスティバル

最後は、うるま市田場の獅子舞。
田場区伝統芸能ティンベー・獅子舞保存会による演舞です。
ティンベーは琉球古武道の武器の一つで、盾のこと。
田場にティンベーが伝わった時期は不明ですが、獅子舞と一緒に奉納される芸能です。

うるま市田場のティンベー@第35回 全島獅子舞フェスティバル

うるま市田場のティンベー@第35回 全島獅子舞フェスティバル

うるま市田場のティンベー@第35回 全島獅子舞フェスティバル

田場の獅子舞が始まった時期も、不明です。
今の型は、明治時代に村あしび(豊年祭)を教えに来た渡嘉敷守義から習ったそうです。

うるま市田場の獅子舞@第35回 全島獅子舞フェスティバル


午後6時から午後9時前まで、県内各地の獅子舞を堪能しました。
来年は、コロナを克服して、各地の旧盆や十五夜の獅子舞が復活すると良いですね。

第35回 全島獅子舞フェスティバルの地図
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