令和6年度 伊江村民俗芸能発表会 (その1 琉球舞踊・民謡)
2024年11月9日、伊江村民俗芸能発表会を見学しました。
この発表会は、伊江島の8つの区で、持ち回りで行われています(東江前→川平→東江上→西江上→阿良→西江前→真謝→西崎)。
今年は、東江上区の発表でした。
今回のプログラムは、琉球舞踊や民謡、組踊で29演目!
このブログ(その1)では、琉球舞踊と民謡を紹介します。
1800年代初め頃、伊江島に東西2つの会所が出来ました。
会所は、首里王府時代に、将来番所役人になる特権階層の子弟が通っていた学校です。
会所の生徒が年に一度、旧正月に踊りを披露する「会所踊」がありました。
「会所踊」は、廃藩置県後に沖縄県になった後は「村踊(村芝居)」となり、伊江島の各字の持ち回りで開催されました。
沖縄戦などで途切れることもありましたが、1980年から「伊江村民俗芸能発表会」として続いています。
11月9日、本島北部に大雨注意報が出て、翌日の第36回ツール・ド・おきなわが中止になる程でした。
しかし、伊江島は線状降水帯から外れていたので、無事に午後1時から民俗芸能発表会が開催されました。
まずは、発表会の幕開けで、出演者31名が、「ゼー城の前」を踊りながら顔見せをしました。
演目1、琉球舞踊「かぎやで風」。
古典舞踊で、座開きの定番の演目です。
演目2、琉球舞踊「城の前」。
会所踊の二才踊。
会所踊によって、伊江島の民謡や大和からの民謡が振り付けられました。
演目3、琉球舞踊「今日の誇らしゃ」。
かぎやで風節の歌詞を村踊風に変えて、二才踊にした踊りです。
演目4、琉球舞踊「笠作たる米」。
「作たる米」は、稲作豊年の儀礼歌やエイサーなどで、よく聞きますね。
笠を持って踊る二才踊です。
演目5、琉球舞踊「扇揚作田」。
揚作田は、扇や長刀、麾(ゼイ)など色んなバージョンがあります。
扇を持って踊る二才踊です。
演目6、琉球舞踊「笠に音」。
笠を持って踊る会所踊(二才踊)です。
演目7、琉球舞踊「天の群星」。
麾(ゼイ)を持って踊る会所踊(二才踊)です。
演目8、琉球舞踊「小学節」。
会所時代の読み書きの学問の順序を歌っていて、まさに会所踊(二才踊)ですね。
演目9、琉球舞踊「早口説」。
扇を持って踊る創作舞踊です。
演目10、琉球舞踊「天川」。
古典女踊です。
演目11、組踊「忠臣蔵」。
伊江島で、歌舞伎「仮名手本忠臣蔵」を元に創作された組踊です。
この組踊については、次のブログ(令和6年度 伊江村民俗芸能発表会 (その2 組踊「忠臣蔵」))で内容を紹介します。
演目12、民謡「木ぷぞ」。
「木ぷぞ」は、煙草を入れる木箱のこと。
口三線と、鍬や木ぷぞを叩きながら拍子をとって、仲間全員が掛け合いで歌い合ったそうです。
口三線の「テンテン、トゥルドゥンテン…」の音が可愛かったですね。
演目13、琉球舞踊「上り口説」。
二才踊です。
他地域と違って、上り口説の後に、別の短い歌が付いていました。
演目14、琉球舞踊「門口池小堀」。
伊江島では、芸能の保存の為に、小学校で踊りを教えているそうです。
小学生とはいえ、かなり上手かったですね。
島の民謡による会所踊(二才踊)です。
演目15、琉球舞踊「古見の浦」。
八重山民謡で、笠を持って踊る会所踊(二才踊)です。
1分未満の短い踊りでした。
演目16、琉球舞踊「笠様は」。
「様は」は、大和から入った歌です。
笠を持って踊る会所踊(二才踊)。
演目17、琉球舞踊「耳取い」。
大和から入った歌とも云われています。
無手の会所踊(二才踊)。
演目18、琉球舞踊「渡海ひざみ」。
東江上では無手の会所踊(二才踊)。
演目19、琉球舞踊「扇吉田」。
「吉田」も大和から入った歌です。
扇を持って踊る会所踊(二才踊)。
演目20、琉球舞踊「崎原ぬ比屋」。
組踊「立山敵討(忠臣反間の巻)」から独立した二才踊です。
演目21、琉球舞踊「扇様は」。
演目16「笠様は」の扇バージョンです。
演目22、琉球舞踊「ゼー揚作田」。
演目5「扇揚作田」の麾(ゼイ)バージョンです。
演目23、琉球舞踊「扇城の前」。
演目2「城の前」の扇バージョンです。
小学生でこれだけ踊れれば、将来有望ですね。
演目24、琉球舞踊「下り口説」。
二才踊です。
他地域と違って、下り口説の後に、別の短い歌が付いていました。
演目25、琉球舞踊「花風」。
雑踊の演目で有名ですね。
演舞が素晴らしかったです。
演目26、琉球舞踊「四季口説」。
伊江島の「四季口説」の歌詞は、東江村の平良某が伊江島方言で詠んだ歌です。
演目27、琉球舞踊「シティナ節」。
「シティナ節」は、大和から入った歌です。
男女6人による会所踊(打組踊)。
演目28、琉球舞踊「ゼー作たる米」。
演目4「笠作たる米」の麾(ゼイ)バージョンです。
カメラの調子が悪くて、写真を撮れませんでした…汗。
最後の演目は、琉球舞踊「鶴亀」。
他地域の雑踊「鶴亀」の振付けと違っていました。
約4時間半の長丁場でしたが、とても楽しめました。
東江上区の皆さんに感謝です。
地図をGoogleマップで表示
この発表会は、伊江島の8つの区で、持ち回りで行われています(東江前→川平→東江上→西江上→阿良→西江前→真謝→西崎)。
今年は、東江上区の発表でした。
今回のプログラムは、琉球舞踊や民謡、組踊で29演目!
このブログ(その1)では、琉球舞踊と民謡を紹介します。
1800年代初め頃、伊江島に東西2つの会所が出来ました。
会所は、首里王府時代に、将来番所役人になる特権階層の子弟が通っていた学校です。
会所の生徒が年に一度、旧正月に踊りを披露する「会所踊」がありました。
「会所踊」は、廃藩置県後に沖縄県になった後は「村踊(村芝居)」となり、伊江島の各字の持ち回りで開催されました。
沖縄戦などで途切れることもありましたが、1980年から「伊江村民俗芸能発表会」として続いています。
11月9日、本島北部に大雨注意報が出て、翌日の第36回ツール・ド・おきなわが中止になる程でした。
しかし、伊江島は線状降水帯から外れていたので、無事に午後1時から民俗芸能発表会が開催されました。
まずは、発表会の幕開けで、出演者31名が、「ゼー城の前」を踊りながら顔見せをしました。
演目1、琉球舞踊「かぎやで風」。
古典舞踊で、座開きの定番の演目です。
演目2、琉球舞踊「城の前」。
会所踊の二才踊。
会所踊によって、伊江島の民謡や大和からの民謡が振り付けられました。
演目3、琉球舞踊「今日の誇らしゃ」。
かぎやで風節の歌詞を村踊風に変えて、二才踊にした踊りです。
演目4、琉球舞踊「笠作たる米」。
「作たる米」は、稲作豊年の儀礼歌やエイサーなどで、よく聞きますね。
笠を持って踊る二才踊です。
演目5、琉球舞踊「扇揚作田」。
揚作田は、扇や長刀、麾(ゼイ)など色んなバージョンがあります。
扇を持って踊る二才踊です。
演目6、琉球舞踊「笠に音」。
笠を持って踊る会所踊(二才踊)です。
演目7、琉球舞踊「天の群星」。
麾(ゼイ)を持って踊る会所踊(二才踊)です。
演目8、琉球舞踊「小学節」。
会所時代の読み書きの学問の順序を歌っていて、まさに会所踊(二才踊)ですね。
演目9、琉球舞踊「早口説」。
扇を持って踊る創作舞踊です。
演目10、琉球舞踊「天川」。
古典女踊です。
演目11、組踊「忠臣蔵」。
伊江島で、歌舞伎「仮名手本忠臣蔵」を元に創作された組踊です。
この組踊については、次のブログ(令和6年度 伊江村民俗芸能発表会 (その2 組踊「忠臣蔵」))で内容を紹介します。
演目12、民謡「木ぷぞ」。
「木ぷぞ」は、煙草を入れる木箱のこと。
口三線と、鍬や木ぷぞを叩きながら拍子をとって、仲間全員が掛け合いで歌い合ったそうです。
口三線の「テンテン、トゥルドゥンテン…」の音が可愛かったですね。
演目13、琉球舞踊「上り口説」。
二才踊です。
他地域と違って、上り口説の後に、別の短い歌が付いていました。
演目14、琉球舞踊「門口池小堀」。
伊江島では、芸能の保存の為に、小学校で踊りを教えているそうです。
小学生とはいえ、かなり上手かったですね。
島の民謡による会所踊(二才踊)です。
演目15、琉球舞踊「古見の浦」。
八重山民謡で、笠を持って踊る会所踊(二才踊)です。
1分未満の短い踊りでした。
演目16、琉球舞踊「笠様は」。
「様は」は、大和から入った歌です。
笠を持って踊る会所踊(二才踊)。
演目17、琉球舞踊「耳取い」。
大和から入った歌とも云われています。
無手の会所踊(二才踊)。
演目18、琉球舞踊「渡海ひざみ」。
東江上では無手の会所踊(二才踊)。
演目19、琉球舞踊「扇吉田」。
「吉田」も大和から入った歌です。
扇を持って踊る会所踊(二才踊)。
演目20、琉球舞踊「崎原ぬ比屋」。
組踊「立山敵討(忠臣反間の巻)」から独立した二才踊です。
演目21、琉球舞踊「扇様は」。
演目16「笠様は」の扇バージョンです。
演目22、琉球舞踊「ゼー揚作田」。
演目5「扇揚作田」の麾(ゼイ)バージョンです。
演目23、琉球舞踊「扇城の前」。
演目2「城の前」の扇バージョンです。
小学生でこれだけ踊れれば、将来有望ですね。
演目24、琉球舞踊「下り口説」。
二才踊です。
他地域と違って、下り口説の後に、別の短い歌が付いていました。
演目25、琉球舞踊「花風」。
雑踊の演目で有名ですね。
演舞が素晴らしかったです。
演目26、琉球舞踊「四季口説」。
伊江島の「四季口説」の歌詞は、東江村の平良某が伊江島方言で詠んだ歌です。
演目27、琉球舞踊「シティナ節」。
「シティナ節」は、大和から入った歌です。
男女6人による会所踊(打組踊)。
演目28、琉球舞踊「ゼー作たる米」。
演目4「笠作たる米」の麾(ゼイ)バージョンです。
カメラの調子が悪くて、写真を撮れませんでした…汗。
最後の演目は、琉球舞踊「鶴亀」。
他地域の雑踊「鶴亀」の振付けと違っていました。
約4時間半の長丁場でしたが、とても楽しめました。
東江上区の皆さんに感謝です。
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