GWに入ってから、沖縄は良い天気が続いていますね。
今日は、豊見城城址公園にある豊見瀬御嶽で行われた第14回 ハーリー由来まつり(豊見城ハーリー御願)を見学して来ました。
「ハーリー由来まつり」は、雨乞い(五穀豊穣)と那覇ハーリー・豊見城ハーリーの成功を祈願します。
沖縄のハーリーの由来については諸説あって、?人三六姓による伝説や長浜太夫が伝えた説などがあります。
有力なのは、約600年前の豊見城城主・汪応祖が、南京に留学した際に見た龍船を作って那覇の江に浮かべ、雨乞いの儀式を行ったのが始まりとする説です。
「ハーリー由来まつり」の名前は、汪応祖による伝来説に基づいています。

ウサンデー@第14回ハーリー由来まつり(豊見城ハーリー御願)

「ハーリー由来まつり」が始まったのは2003年からですが、元になったのは、琉球王府時代から続いている豊見城間切のハーリー御願。
『琉球国由来記』や琉球王府の正史『球陽』によると、1700年代には豊見城のハーリー御願は始まっていたようです。
豊見城のハーリー御願の凄い点は、琉球王府の公式行事で、那覇・久米・泊によるハーリー競漕に組み込まれていることです。
「豊見城上い」と云って、那覇・久米・泊のハーリー衆は、豊見城にある豊見瀬御嶽を参拝しました。
明治以降に、ハーリー御願は4つの地区(豊見城、根差部、嘉数、真玉橋)で別々に行われるようになしましたが、「ハーリー由来まつり」では本来の4地区合同の形に戻したそうです。

ハーリー御願は、まず豊見瀬御嶽(神名:コハナリノ御イベ)での御願から始まります。
豊見城ノロ、根差部ノロ、嘉数神人、真玉橋神人が祈りを捧げます。

豊見瀬御嶽@第14回ハーリー由来まつり(豊見城ハーリー御願)

下の供え物の写真で、下から2番目の段は、左から根差部のポーポー(焼き菓子)、嘉数のアマガシ(沖縄風ぜんざい)、豊見城のジンス(御神酒)、真玉橋のマーミナズーメー(モヤシの酢の物)。

豊見瀬御嶽@第14回ハーリー由来まつり(豊見城ハーリー御願)

続いて、豊見瀬御嶽の横にある穂花の御嶽(神名:アマオレヅカサノ御イベ)での御願。
穂花の御嶽の正確な位置は、沖縄戦で分からなくなったそうです。

穂花の御嶽@第14回ハーリー由来まつり(豊見城ハーリー御願)

ヒララス御嶽(神名:ヨリアゲ森マシラゴノ御イベ)への遥拝も行われました。
ヒララス御嶽は、近くの県営真玉橋団地内にあるので、ハーリー御願が始まる前に撮影。

ヒララス御嶽@第14回ハーリー由来まつり(豊見城ハーリー御願)

豊見瀬御嶽に参拝に来た泊、那覇、久米のハーリー衆。

ウサンデー@第14回ハーリー由来まつり(豊見城ハーリー御願)

次は、ウサンデー。
御神酒などを、参拝したハーリー衆や来場者に配ります。

ウサンデー@第14回ハーリー由来まつり(豊見城ハーリー御願)

ハーリー歌の奉納。

ハーリー歌の奉納@第14回ハーリー由来まつり(豊見城ハーリー御願)

ハーリー歌の奉納@第14回ハーリー由来まつり(豊見城ハーリー御願)


最後は、空手演舞の奉納。

空手演舞の奉納@第14回ハーリー由来まつり(豊見城ハーリー御願)

空手演舞の奉納@第14回ハーリー由来まつり(豊見城ハーリー御願)

那覇ハーリーというと、那覇港新港での競漕が思い浮かびますが、実は厳かな儀式の一部だったんですね。

第14回 ハーリー由来まつり(豊見城ハーリー御願)の地図
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