今日は、伊江村民俗芸能発表会を見学して来ました。
「伊江島の村踊」は、国指定重要無形民俗文化財です。
毎年11月、伊江村農村環境改善センターホールで行われています。
上演を担当するのは、伊江島の8つの区で、昭和55年から持ち回りで行われています。
(東江前→川平→東江上→西江上→阿良→西江前→真謝→西崎)
今年は5巡目で、西江上の番。
8年に1回しか周ってこないので、かなり気合が入っていて、半年前から練習等の準備をしていたそうです。
会場で発表プログラムを貰ってみると、なんと35演目。
およそ5時間の濃密なスケジュール!!
1回のブログでは書ききれないので、今回は組踊り以外の民俗芸能を紹介します。
それでも34演目もあるので、かなり端折ります。

まずは、民俗芸能発表会の演目の写真で使用されることの多い「あかきな節」。
元々は奄美から伝わったそうですが、現在は奄美では途絶えてしまっているので、貴重な踊り。
「のどかな春の野に出て春風に吹かれながら遊んでいたら、夜の更けるのも忘れて、夜明けの鶏も鳴き始めてきた。そろそろ帰らないといけない。」という意味です。

あかきな節@伊江村民俗芸能発表会

あかきな節@伊江村民俗芸能発表会

あかきな節@伊江村民俗芸能発表会

続いて、「ペンシマ」。
那覇市安里や北中城村熱田のフェーヌシマ(南島)の雰囲気が近いですが、鬼の面はしていないですよね。
鬼たちは、「やぶつぃの比屋」と勝負をして、倒されてしまいます。

ペンシマ@伊江村民俗芸能発表会

ペンシマ@伊江村民俗芸能発表会

ペンシマ@伊江村民俗芸能発表会

ペンシマ@伊江村民俗芸能発表会

ペンシマ@伊江村民俗芸能発表会

「伊江村の村踊」は、大和(日本)風の二才踊りが多いのが特徴です。
昔の伊江島を治めていた伊江按司と川平親方が大和に行く際に、伊江島からの奉公人の内1人をお供として連れて行っていました。
その際に大和の文化を学んで、伊江島に大和風芸能を持ち帰ったんでしょうね。
※伊江御殿と川平殿内は首里にあって、伊江島からの奉公人が多く働いていたそうです。

まずは、「渡海ひざみ」。
海を隔てて暮らしている恋人への思いを十五夜の月に託している様子を謡っています。

渡海ひざみ@伊江村民俗芸能発表会

世界で一番短い踊りと言われている「じゅうに」。

じゅうに@伊江村民俗芸能発表会

次は、「雨降花染」。
新しい年の初めに豊年に巡り合って、こんなに嬉しいことは無い。
豊年踊りに飾る染物も、雨降りにはしないように。
豊年に巡り合った百姓の喜びを表しています。

雨降花染@伊江村民俗芸能発表会

雨降花染@伊江村民俗芸能発表会

雨降花染@伊江村民俗芸能発表会

京都の吉野山の桜の美しさを謡った「見れば」。

見れば@伊江村民俗芸能発表会

「宮古節」。
昔、宮古に出稼ぎに行った若者が持ち帰った踊り。
宮古の「あやぐ」の編曲だそうです。

宮古節@伊江村民俗芸能発表会

宮古節@伊江村民俗芸能発表会

演目の殆んどが白黒の大和風衣装で、女踊りは殆んどありませんでした。
それでも、「四つ竹」は人気があるので上演されますね。

四つ竹@伊江村民俗芸能発表会

組踊「大川敵討」は、次のブログで。

平成27年度 伊江村民俗芸能発表会(その1)の地図
地図をGoogleマップで表示